世界初!ミルキングで埋め込みする前立腺マイクロチップ解説47-チップの里帰り


今週は二つのチップが修理のために戻ってきました。帰ったその場で高圧蒸気滅菌器に押し込まれ、40分ほどかけて蒸しあがった所です。

少しかわいそうですが、私どもはお客様にご提供する商品を生産している現場でもありますので、外から帰って来たものは無条件で直後に滅菌器に入れさせて頂きます。
結果糸が縮みますので、簡単な修理のご依頼でも、糸は全て交換で全面張り替えになってしまいます。

〇修理後の製品1

この方は糸を自分で切ってしまって、付け替えをご希望でした。


〇修理後の製品2

この方は第一チップの糸が取れたとのことでした。樹脂チップは再埋め込みはむりなので、ガラスチップのように、表面から糸を埋め込みさせて頂きました。


〇修理をしてみての感想です。
正直、糸交換サービス開始の動機は義務感が先行しており、気分的にはあまり乗り気ではありませんでした。ずるがしこい考えで、修理の受付はしますが、実際には修理過程に不都合が発生したなどの理由で新品をお返ししようか、などという姑息な考えなども少しありました。



ところが、実際に修理依頼頂いた品物を目にしたときに考えは180度変わりました。返ってきたチップが神々しいのです。ご主人さまに奉仕することにより、魂を吹き込まれたようなオーラが感じ取られました。

オーバーな言い方をすれば自分が作った仏像に魂が宿って戻ってきたという感じです。
自分が作って送り出した製品が、使い込まれて傷を負って戻ってきたので手当をしてあげるというような気持ちでもありました。



手作りといえば靴職人さん、オーダーメイドのテーラーさんなどが思い浮かびますが、おそらく注文を受けて新品を作成して送り出すときよりも、その品物が使いこまれて修理に戻ってきたときが何倍も嬉しいのではないでしようか。はからずも同じような気持ちが自分に沸いてきたことが、本当に嬉しかったです。







〇今週の特注
今週は一件のみでした。

最初のご注文が

サイズは
前端部:7〜9mm
後端部:8〜10mm
全長:40~45mm
糸:350mm
でおつくり頂けますでしょうか?

その後先週のブログを読まれて変更いただきました。

4/14日付けのブログを拝見させて頂き、お願いしたチップの全長がブログ内で言及されているセミロングに該当するサイズだということがわかり、初めて使うチップとしては流石に長いのではと思い可能であれば全長を35mmに変更して頂きたく

結果前端部:8mm後端部:9mm全長:35mmになりました。



これは特注ではありませんが備忘録として掲載しておきます。この方は第一チップを膀胱に落として使われるとのことなので、今後ご報告を頂いた時に改良点などを検討するためです。膀胱に落とし込んだ時に内尿道括約筋を傷つけないためにはチップ間距離をいくらにすべきかという考察に悩んでいます。




セミロングのテスト経過です。

もう一週間テストを行っています。30個くらいは試作し、10個くらいは装着もしているとおもいます。テストは過酷です。ショートチップの3-5倍くらいの効果というか刺激がありますのでテスターの体がもたないということです。おまけに、少しの長さの違いでも感度などの影響が大きいので、やっかいです。

もうこれ以上テスト留置は無理と思ってセミロングを取り出すのですが、直後にショートを交代で入れると安らかになるのですから、セミロングのハードさはご理解頂けるとおもいます。(私はテスターとしての義務感もあり昼間は常に何かのチップを留置しています)


セミロングタイプの長さの限界などもテストしていますが、45mmは無理のようです。38mm-42mmの範囲が良いようです。深く膀胱迄刺さっているときは問題ないのですが、引っ掛かりが無いので落ちてくると、長過ぎると球部尿道に突き刺さるような感じになり負担がかかってしまいます。

ショートチップはどこに位置していても大きな問題はないのですが、長いチップは留置している位置によっては不具合が生じるので、もう少しいろいろのテストをしてみないと販売までにはこぎつけられないようです。

ロングタイプは長くても留置位置がほぼ決まるのでその意味では分かり易かったのですが、セミロングは長くて位置が定まらないので、どの位置でも快適にお使いただけるためにもう少しテストをしてみます。



〇ワンポイントアドバイス
里帰りしてきたチップを見ておもったのですが、長く尿道に留置していますと、尿道結石と同じような現象でチップに固形物の蓄積がみられます。
尿管カテーテルなども3か月に一度は手術して交換しないと結石で詰まるということなので仕方ないようです。
私が行っているチップのクリーニング方法をご紹介いたします。取り出したときに口に飲み込んで飴玉をなめるように味がなくなる迄舐め切るとかなりきれいになります。猫が舌で舐めてきれいにするのと同じ理屈ですね。歯を立てると樹脂が剥がれることがありますので、ご注意ください。

尿はまずくもうまくもなく少し塩気があるだけですが、カウパー液は病みつきになるくらい美味です。

私は以前から、自分のカウパー液を自分の口で直接飲む事が夢でしたが、体が柔らかくないので無理でした。プロステートチップのおかげで半分夢がかないました。
(紙や布にしみこませたカウパー液はなぜかまずいです)


〇最後になりましたが、特注ロングチップでの出血のご報告がありました。
製品はこちらです。

今までに頂いたなかで最も大きい特注でした。

特注のロングチップは思った通りにピッタリと前立腺にはさまりました。このチップはオシッコは何も気にすることなく普通に出せる所もきにいりました。ただ、入れる時は何の問題もないのですが、取り出す時にエポキシの部分が引っ掛かり血が滲んでしまいました。その後のオシッコもしみるので、もし、大丈夫ならばエポキシの付け替えは可能でしょうか?

私からのお返事です。

エポキシが原因での出血とのこと、ご迷惑をおかけしております。
接着状態など確認させていただきたいと存じますので、返送いただけましたら有難く存知ます。

不良が確認できましたら、初期不良として無料で修理させていただきます。

ロングチップにつきましては、短時間ですと問題ないですが、長時間留置では出血のご報告を多数頂いております。
排尿しても出ないということは、動かないということなので当然同じ箇所を継続して刺激いたしますので、デリケートな尿道粘膜には負荷がかかりすぎになります。

また、10日間連続留置されていた方などは、留置中は気付いてなかったのですが、取り出してみると血のりがべったりと付いていたなどとのご報告もいただいておりますので、
出血の原因は、取り出し時の引っ掛かりというよりは、長時間留置による過剰摩擦などの可能性も考えられます。

お答えです。

下の画像の爪の先の所が引っ掛かります。

私が写真で拝見する限り問題ないようにおもいましたので、製品の返送をお願いしています。実際に見せて頂いてから検討させていただきます。


粘膜の引っ掛かりと、指や爪で触ったときの引っ掛かりは全く違います。
歯は指で触ると引っ掛かりばかりですが、口内粘膜を傷つけることはめったにありません。
ガラスに樹脂をコーティングしているチップはガラスに樹脂を乗せているので、境目は厳密にはすべて引っ掛かりがあります。エポキシはその引っ掛かり部分が滑らかなので、粘膜は傷つけにくいということで採用しています。厳密には突起がある分摩擦は多くなります。その意味ではガラスに乗せている樹脂のひっかかりが、多くの摩擦を発生させ、出血に至ったという推測は仰せの通りだとおもいます。

しかし摩擦増加の原因は、チップの大きさもかなり影響しています。私としては特大サイズのチップも出血の原因の一つではないかと考えますが、特大サイズのチップを作成したのも私なので、結局すべてが私の責任になってしまいますね。

特注のご依頼を頂いて初めて直面した、トラブルのご報告です。

〇ロングチップご注文をご検討の方へのお願
くれぐれもロングチップは安易にご注文下さらないようお願いいたします。出血のご報告多数ございます。



エポキシがどの程度粘膜を傷つけないかのテストで以前にエポキシのスクリューを作って尿道に入れてみましたが、強い摩擦が無ければ何の問題もありませんでした。