世界初!ミルキングで埋め込みする前立腺マイクロチップ解説53-チップ糸抜け試験レポートを頂きました


破壊試験というのは、製品開発のイロハであり絶対行わなければならないことなのですが、私はどうも苦手です。メスイキベルトもストレッチ合皮ベルトを瞬間接着剤で接着しているのですが、たまに不良がでます。瞬間接着剤は接着直後に高熱を発するとよくくっつきますが、圧迫不足などで完全にくっついてないことなどあります。接着は指先で発熱反応を確認しながらおこなうので他人には任せられずいつまでも私が行っています。(手袋をすると温度が確認できないので)
しかし出荷前の引っ張り試験はスタッフに任せています。私は壊す試験は苦手なので。


チップも出荷前に引っ張り試験をすればよいのですが、ご注文後一週間以上経過して、出荷直前に引っ張りテストをして不良が出ますと、あと一週間発送が遅れてしまいます。
また、時間経過とともに強度が増しますので、早く引っ張りテストをすることへの不安などもあります。
また、加工は私一人が行っているので大きな違いはないという判断などもあり、出荷前テストは行っていません。

話題飛びますが、出荷前の引っ張り試験をしていないのは、ペニストッキングも同じです。ストッキングは一度引っ張ると元の形に戻りません。なのでお客様に到着後引っ張りテストをして頂いて、不良があれば交換というシステムにさせて頂いております。


プロステートチップにつきましても、今回の大きなトラブルを機会に、そのような形態での販売を検討します。


前置きが長くなりました。
糸外れで大変なご迷惑をおかけいたしました使用者さまに糸の引っ張り破壊テストをお願いしていました。(不謹慎にも病院でこれから手術という頃にお願しました)
昨日まとめのご報告を頂きましたので、転載させていただきます。自作の対策器具もご提案頂いております。

【チップから糸を抜く試験】
シンワのバネ秤(20kg/精度200g)を購入してプロステートチップから糸が抜ける力を量りました。
引っ張り方は形状的にこのチップが一番苦手とする垂直に引き下げる方法です。
使用したチップは7ヶ月前購入したチップと、今回の特注セミロング2番 です。
糸は1kgほどの力を加えると糸が数ミリ伸びるほど張ります。
1kg程度で末端につけてあるビーズ状の樹脂は抜けます。
私がロングを引き出すのは最大でもこの程度です。
10回ずつくらい1kgの力で引っ張りましたが、
ふたつとも1kg程度の力ではチップから糸が抜けることはなかったです。
7ヶ月前に購入した1チップタイプは2kg越えて抜けました。2.5kg越えたかもしれません。
今回来た2番セミロングは1.5kg越えて抜けました。
時間が経ったほうが強度があるようです。
垂直に引いたので2回とも糸には樹脂が付いていないです。
(糸が引かれて糸の直径が縮んで外れたのだと推測できます。)
最後のセミロングチップは72℃のお湯に保温24時間以上してから引いてみました。
横にして引 いてみたのですが、1.5kg越えたくらいで外れました。
こちらは糸に樹脂が付いていました。
実用強度になってからお湯につけても大差はない可能性があります。
最後に糸が外れたチップの樹脂を指で剥がしてみました。
今回来たものは数分で剥がせましたが、7ヶ月前のチップは本当に剥がれません。
そして硬いです。剥げるというより粉になっていくという感じが強かったです。
剥がし終わるのに20〜30分くらいかかったかもしれません。
エポキシ樹脂の硬化は数ヶ月単位だとかなり進むことを実感できました。



これらから推察されることは、勢いをつけて糸を引くのは厳禁ということです。
人間の力だと簡単に数kgの力が瞬間的に掛かりますから。
(それに1kg以上の力が かかった糸で尿路が裂ける可能性があります。)
引き出しには内視鏡手術の鉗子で掴んで引き出せる程度の力、
おそらく1kgの力も要らないと思われます。
ゆっくり力を入れていき、糸がピンと張って糸の伸びが出たら
それ以上の力を加えないことが大事ということがわかりました。。
またエポキシ樹脂は時間が経つと樹脂の安全性は増すと再確認しました。



【糸抜け防止治具の作成】
※写真はすべて糸抜け防止治具の関連です。
プロステートチップから糸が抜けるのを防止する治具を作ってみました。
幅18mm豆クリップ(98円)にゴムシート(84円)を張り合わせただけです。
糸の方に玉結び3回重ねで大き目のコブを作り、作ったクリップ越しに 指で挟んで引くと1kgくらいの力で外れます。
勢いつけても1.5kg行かないようです。
玉結びひとつだと500gの力でどうやっても抜けます。
理屈の上では、この治具を用いればチップの引き出しに十分な力はかかるけど、糸抜けするまでの力が掛からないはずです。
ゴム板がないと糸のほうが切れてしまいましたので、ゴム板は必要です。
こちらは新しくバネ秤(5kg)を購入して量りました。
実際に最後のチップでやってみて問題がありました。
クリップが滑って末端の樹脂に当たると樹脂が取れてしまいます。
↓の構造なら使えそうですが、末端樹脂が外れるのは痛いです。
◆---------*---・-----
(◆がチップ、*が樹脂、・が玉結び部分)



もし糸が残っていれば手術は凄く楽でした。
また1kgの力をかけると糸がパンパンに張るので、1kgの力は要らないはずです。
1kgの力で尿路が 糸で裂けると思います。
(この点はツイッターでご指摘頂きそうだと思いました。)



このデータが安全に抜く一助となればいいのですが。




未だ体調も完全には復帰されていないのではと思われるなか、本当にありがとうございました。
過剰引っ張り防止器具なども参考にされてください。





〇現在検討中の対策です

エポキシの押す力には強いけれど、引く力には弱いという特性はコンクリートに似ています。コンクリートはこの弱点を解消するために鉄筋を埋め込むという技術が開発されました。技術としては植木鉢の強度補強として針金を埋め込むという特許が1867年に植木師さんにより取得されていますが、日本の一般土木工事などに採用するようになったのは昭和になってからのようです。戦時中の軍の飛行機格納庫が私の家の近くに残っていますが、鉄筋を使ってないのでコンクリートの厚みが鉄筋入りコンクリート構造物の倍くらいあります。


ほぼ同じことで、エポキシでも厚く塗れば破壊は防止できます。
また、鉄筋の代わりに引っ張りに強い瞬間接着剤を使用すればさほど厚くしなくても耐えられるとおもいます。

幸いにも最近糸の付け替えのご依頼がたくさんあるので、樹脂を割るような方向で糸を引いてみていますが、ある程度以上の厚みの部分では樹脂が割れることはないようです。


瞬間接着剤サンドイッチ工法は時間がかかりすぎるので、とりあえずの対応は糸の上にかぶせる樹脂のみ今の倍くらい厚くするという対策を考えています。


頂いたレポートで、糸のみが抜けるケースと、樹脂がくっついているケースの違いは、前回の解説52にも書きましたが、糸にひつかかりを付けたものは樹脂がくっついて抜けているとおもいます。


糸に引っ掛かりを付け、樹脂を厚くして強度を高めれば少なくとも2kg程度の引っ張りには耐えうる強度になるのではと考えます。



〇最も大切なことは強く引かないことです。
何度もお知らせさせて頂いていますが、尿道は痛みに非常に鈍感です。強い力でに引くことにより尿道に傷をつけていても、それが分かるのは出血を見たときです。



〇膀胱に落ち込んだと思われるときの解説49の対策を再度掲載させていただきます。

〇チップの膀胱内引き込まれについての重要な警告です。
 1 膀胱内に引き込まれる可能性があるので、長時間(1晩を越えて)は使用しない方が良い。
 2 万一、そう思われる事態になったら、慌てず騒がず、最悪の場合でも自然に排尿で出るので、少し尿を貯めて、ナイロン糸を「軽く」引きながら勢いよく排尿する。
 3 1回でだめでも、焦らずにトライすれば形態上必ずと言って言いほど出る。
 4 良く25cm以上引き込まれることが多い人は、位置をよく確認し、ストッパーを活用して事故を防ぐ。
 5 引き込まれてもセーフティチップが体内に飲み込まれることのないよう、糸長さには余裕を持っておく。

三和出版さまから「ドライオーガズム解体新書」という書籍が5/26日発売予定です。
既に予約販売は開始されているようですので、お知らせさせていただきます。
ご縁があって、弊社プロステートチップのイラストが表裏両方の表紙に採用されているとのことです。
弊社も内容についてはまったく知らないのですが、表紙を拝見すると、尿道オナニーのための注意することなどの項目もありますので、よろしければ参考にされてください。